エネルギーピラミッドと10%の法則
シルバースプリングスの植物が1年間に1平方メートル当たり生産した2万819 kcalのうち、頂点の捕食者に届いたのは21 kcal、約0.1%でした。
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エネルギーの大部分は受け渡されない
ウサギが草を食べても、すべてのカロリーがウサギの体になるわけではありません。一部は消化されず、ふんとして出ます。消化された分の多くも、生存、保温、運動のために使われ、最終的に熱になります。残りだけが新しい組織になり、キツネの餌になれるのはその組織だけです。OpenStaxは、この損失を熱力学第二法則と結びつけています。エネルギーが形を変えるたび、一部が生物には再利用できない熱になります。
National Geographic Educationは、これを10%の法則としてまとめています。ある栄養段階のエネルギーのうち、次へ渡るのは平均約10%だけです。植物に1万 kcalあると、草食動物は約1,000、肉食動物は100、頂点の肉食動物は10を得ます。段階ごとに10分の1になります。そのため、図は下が広く、上が狭いピラミッドで描かれます。
実測値:シルバースプリングス
20世紀半ば、ハワード・T・オダムは、フロリダ州の湧水河川シルバースプリングスで、エネルギーの流れを測定しました。OpenStaxによる各段階の年間生産量は、1平方メートル当たり、生産者2万819 kcal、一次消費者3,368、二次消費者383、三次消費者21です。段階ごとの割合を計算すると、約16.2%、11.4%、5.5%になります。実際にはきれいな10%にはなりませんが、下の段階のごく一部だけが上へ届く形は同じです。
OpenStaxは、ある段階の生産量を一つ下の生産量で割り、100を掛けたものを、栄養段階間のエネルギー転送効率と定義しています。シルバースプリングスの最初の段階については、7,618 kcalのうち1,103で、約14.48%という値も挙げています。本によって集計方法が少し違うので、比率がどの数値から求められたかを確認するとよいでしょう。
食物連鎖が短い理由
各段階で残るエネルギーが少ないため、OpenStaxによると、4~6回受け渡した後には、さらに上の段階を支える量が残りません。ワシだけを食べて暮らす捕食者はいません。恒温動物では、損失がさらに大きくなります。葉を食べるイモムシは吸収したエネルギーの約18%を自分の体に変えますが、ドングリを食べるリスでは、多くが体温維持に使われるため、わずか1.6%程度の場合があります。
逆さまになるピラミッド
生態学では、3種類のピラミッドを描きます。個体数のピラミッドは生物の個体数を数えます。夏の温帯林では、少数の木が多数の昆虫を支えるため、底が狭くなります。生物量のピラミッドでは、生物の重さを比べます。イギリス海峡では、植物プランクトンが1平方メートル当たり4 g、それを食べる動物プランクトンが21 gです。植物プランクトンは、増えるのとほぼ同じ速さで食べられるためです。エネルギーピラミッドは、時間当たりの流れを測り、必ず下が広い形になります。どの段階も、受け取った以上のエネルギーを渡すことはできないからです。
- 10%の法則で、生産者に1万 kcalあると、第3段階の二次消費者には何kcal届きますか?
- 代わりに効率が20%なら、1万 kcalから第4段階へ何kcal届きますか?
- 効率が5%なら、1万 kcalから第4段階へ何kcal届きますか?
- シルバースプリングスで、一次消費者の生産量3,368 kcalは、生産者の2万819 kcalの何%ですか?小数第1位まで求めましょう。
- シルバースプリングスで、三次消費者の21 kcalは、二次消費者の383 kcalの何%ですか?小数第1位まで求めましょう。
- シルバースプリングスで、三次消費者の21 kcalは、生産者の2万819 kcalの何%ですか?小数第2位まで求めましょう。
- OpenStaxの最初の段階の転送効率は、7,618 kcalのうち1,103です。何%ですか?小数第2位まで求めましょう。
- 10%の法則で、第3段階の頂点捕食者に50 kcalが必要です。生産者には何kcal必要ですか?
- 必ず下が広い形になるのは、どのピラミッドですか?
- エネルギー
- 生物量
- 個体数
- イギリス海峡で、植物プランクトン(4 g/m²)が動物プランクトン(21 g/m²)より軽いのはなぜですか?
- 増えるのとほぼ同じ速さで食べられるから
- 光合成をしないから
- 動物プランクトンが自ら栄養を作るから
- リスがイモムシよりも、餌を体の重さに変える割合が小さいのはなぜですか?
- 体温維持に多くのエネルギーを使うから
- 食べる量が少ないから
- ドングリにエネルギーがないから
- 次の段階へ渡るエネルギーは約10%です(目安)。
- シルバースプリングスでは、20,819 → 3,368 → 383 → 21 kcal/m²/年です。
- 食物連鎖は、4~6回の受け渡しで終わります。
- エネルギーピラミッドは必ず下が広くなりますが、個体数や生物量は逆転することがあります。
このコースの出典 (16)
- OpenStax Biology 2e 46.1 Ecology of Ecosystems: food chains and webs, Lake Ontario chain, grazing and detrital webs, Silver Springs 20,819 / 3,368 / 383 / 21 kcal/m²/yr (openstax.org/books/biology-2e/pages/46-1-ecology-of-ecosystems)
- 46.2 Energy Flow through Ecosystems: chemoautotrophs at hydrothermal vents (NW Eifuku, 1,535 m)
- TLTE 14.48% (1,103 of 7,618)
- four to six transfers, NPE caterpillar 18% and squirrel 1.6%, English Channel 4 and 21 g/m², energy pyramids always upright, biomagnification, DDT and Silent Spring, PCBs banned 1979, Saginaw Bay walleye more than four times the PCBs of phytoplankton, EPA fish advice (.../pages/46-2-energy-flow-through-ecosystems)
- 45.6 Community Ecology: lynx and snowshoe hare cycle about 10 years, lag 1 to 2 years, nearly 200 years of trapping data, keystone Pisaster and banded tetra, foundation species kelp and coral, Asian carp 95% of biomass in parts of the Illinois River (.../pages/45-6-community-ecology)
- National Geographic Education: Food Web (al-Jahiz, early 800s) and Energy Flow and the 10 Percent Rule (education.nationalgeographic.org/resource/food-web/, /resource/energy-flow-and-10-percent-rule/)
- NOAA Education, Aquatic food webs (noaa.gov/education/resource-collections/marine-life/aquatic-food-webs)
- Kingsland 2015, Alfred J. Lotka and the origins of theoretical population ecology, PNAS 112:9493 (pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4534218): Lotka 1925 Elements of Physical Biology, Volterra 1926
- Bacaër 2011, A Short History of Mathematical Population Dynamics ch. 13 (D'Ancona, Adriatic fish markets, First World War)
- Paine 1966, Food web complexity and species diversity, Am. Nat. 100:65-75 (Mukkaw Bay, 15 to 8 species)
- Paine 1969 Am. Nat. 103:91 (keystone)
- Lafferty and Suchanek 2016, Am. Nat. 188:365 (pubs.usgs.gov/publication/70175674)
- NPS Yellowstone: History of Wolf Management (nps.gov/yell/learn/historyculture/wolf-management.htm: last pack killed 1926, 14 wolves January 1995, 17 in January 1996, 10 from Montana 1997)
- Wolf Restoration in Yellowstone: Reintroduction to Recovery (nps.gov/articles/wolf-restoration-in-yellowstone-reintroduction-to-recovery.htm: 41 wolves, peak 174 in up to 16 packs, about 100 in 10 packs, about 10% a year)
- Elk (nps.gov/yell/learn/nature/elk.htm: about 17,000 in 1995, 3,915 in 2013, 6,673 in 2022)
- The Big Scientific Debate: Trophic Cascades (nps.gov/articles/the-big-scientific-debate-trophic-cascades.htm).
確認日: 2026-10-17