目と焦点の合わせ方
光は角膜、瞳孔、水晶体を通って網膜に届き、そこで2種類の細胞が光を神経の信号に変えます。
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光の通り道
このページから目を上げて部屋の向こうにある物を見て、またページに戻ってみましょう。一瞬文字がぼやけ、すぐにはっきりします。その半秒ほどの間に、目の中の輪状の筋肉が水晶体の形を変えたのです。このレッスンでは光を追って目の中を進み、目が近くの物にも遠くの物にも焦点を合わせ続けるしくみを見ていきます。
米国国立眼研究所(NEI)は、光の道筋をいくつかの段階で説明しています。光はまず目の前面にある透明なドームの角膜を通ります。角膜は光を屈折させて、目が焦点を合わせるのを助けます。その一部が、色の付いた虹彩の中央にある開口部、瞳孔を通ります。虹彩は平滑筋で、明るい場所では瞳孔を小さく、暗い場所では大きくして、目に入る光の量を調節します。次に光は水晶体を通ります。水晶体は角膜と協力して、光を目の奥にある網膜上の一点に集めます。
網膜は、光が神経の信号になる場所です。それを行うのが2種類の視細胞です。桿体は暗い光の中で働き、色は感じません。OpenStaxによると、桿体はとても感度が高く、光子1個でも信号を出せます。錐体はもっと明るい光を必要とし、3つのタイプがあります。脳は、それぞれのタイプがどれだけ強く反応したかを比べて色を割り出します。信号は視神経を通って目を出て脳へ向かい、脳がそれを、あなたが見ている像に変えます。
3つの層と2つの液体
眼球の壁は3つの層でできています。外側の層は、表面のおよそ六分の五を覆う丈夫で白い強膜と、前面の透明な角膜からなります。中間の層には血管に富む脈絡膜があり、毛様体と虹彩もこの層に含まれます。内側の層が網膜です。水晶体の前の空間は房水という水のような液体で満たされ、その後ろのより大きな空間には硝子体というもっと濃いゲルが入っています。涙腺から出る涙が目の前面を湿らせ、小さな粒子を洗い流します。
近くと遠くに焦点を合わせる
カメラはレンズを前後に動かして焦点を合わせます。目は代わりに水晶体の形を変えます。毛様体は輪状の筋肉で、チン小帯という細い線維で水晶体の縁につながっています。遠くの物を見るときは、水晶体が引っ張られて薄くなります。近くの物を見るときは、水晶体が丸くなって光をより強く屈折させます。3Dの模型では、ランプが近づくにつれて水晶体が厚くなる様子を見ることができます。
光が網膜上にぴったり集まらないことがあります。米国国立眼研究所はこれを屈折異常と呼んでいます。近視では、光が網膜の手前で焦点を結ぶため、遠くの物がぼやけて見えます。原因は、眼球が前後に長く成長しすぎたことや、角膜や水晶体の形です。近視はふつう6歳から14歳の間に始まります。遠視では、光が網膜の後ろで焦点を結ぶため、近くの物がぼやけて見えます。原因は、眼球が短すぎることや、角膜や水晶体の形です。老視(老眼)は別のものです。45歳ごろを過ぎると水晶体が硬くなって柔軟さを失い、近くを見るのに必要なだけ丸くなれなくなります。最も一般的な矯正方法は、眼鏡かコンタクトレンズです。
鮮明な点と盲点
この段落の真ん中にある一つの単語を見つめたままにしてください。目を動かさないと、行の始めと終わりの単語は読みにくいはずです。網膜の中心には中心窩という小さなくぼみがあり、そこでは錐体がぎっしり詰まっていて、前をさえぎる血管もないからです。目は、大事なものが中心窩に映るように絶えず動いています。少し横には視神経乳頭があり、神経線維がそこから目を出ていきます。そこには桿体も錐体もまったくないので、どの目にも盲点があります。下のカードで自分の盲点を見つけられます。
| 角膜 | 前面の透明なドーム。光を屈折させる。 |
| 虹彩 | 瞳孔の大きさを決める、色の付いた筋肉。 |
| 水晶体 | 形を変えて近くや遠くに焦点を合わせる。 |
| 網膜 | 桿体と錐体を持つ、光を感じる内側の層。 |
| 桿体 | 暗い光の中で働く。色は感じない。 |
| 錐体 | 3タイプ。明るい光の中で色を感じる。 |
| 中心窩 | 網膜の中心。最も鮮明に見える。 |
| 視神経乳頭 | 視神経が出ていく場所。盲点。 |
- 光が通る順に部位を並べましょう。
- 明るい場所で虹彩は何をしますか。
- 瞳孔を小さくする
- 瞳孔を大きくする
- 水晶体を丸くする
- まぶたを閉じる
- 暗い部屋で物を見ることができるのはどの細胞のおかげですか。
- 桿体
- 錐体
- 毛様体の細胞
- 涙の細胞
- 盲点があるのはなぜですか。
- 視神経乳頭には桿体も錐体もないから
- 中心窩の錐体が多すぎるから
- 水晶体が光の一部をさえぎるから
- 虹彩が網膜の一部を覆うから
- 近くの物を見るとき、水晶体は…
- 丸くなる
- 薄くなる
- 暗くなる
- 直径だけが小さくなる
- 近視では、遠くの物からの光はどこで焦点を結びますか。
- 網膜の手前
- 網膜の後ろ
- 網膜上のちょうどその位置
- 視神経の中
- 老視ではどんな変化が起こりますか。
- 水晶体が硬くなり、柔軟さを失う
- 眼球が長くなる
- 角膜が白くなる
- 網膜の桿体がすべてなくなる
- 強膜は目の表面のおよそ六分の五を覆っています。それは何パーセントですか。(小数第1位まで)
- 網膜のどこで最も鮮明に見えますか。
- 中心窩
- 視神経乳頭
- 網膜の端
- 脈絡膜
- ヒトの網膜には何タイプの錐体がありますか。
- 光の通り道:角膜、瞳孔、水晶体、網膜、そして視神経を通って脳へ。
- 桿体:暗い光、色なし。錐体:3タイプ、色を感じる。
- 毛様体が水晶体の形を変えます。近くを見るときは丸く、遠くを見るときは薄くなります。
- 近視:網膜の手前で焦点を結ぶ。遠視:網膜の後ろ。老視:加齢で水晶体が硬くなる。
- 中心窩が最も鮮明。視神経乳頭は盲点。
これは体のつくりとはたらきについての教材です。医学的な助言ではなく、診断や治療に使うものではありません。
このコースの出典 (15)
- OpenStax Anatomy and Physiology 2e, 14.1 Sensory Perception (receptors, taste, smell, hearing, balance, vision, somatosensation; openstax.org/books/anatomy-and-physiology-2e/pages/14-1-sensory-perception)
- NIH National Eye Institute "How the eyes work", "Nearsightedness (myopia)", "Farsightedness (hyperopia)", "Presbyopia" (nei.nih.gov)
- NIH NIDCD "How do we hear?", "Balance disorders", "Smell disorders", "Taste disorders" (nidcd.nih.gov)
- NobelPrize.org press releases 2004 (Axel and Buck, odorant receptors) and 2021 (Julius and Patapoutian, temperature and touch)
- facts pages 1911 (Gullstrand)
- 1961 (Békésy)
- JAMA Ophthalmology 1999 "Gullstrand, Einstein, and the Nobel Prize" (1967 and 1981 vision prizes)
- PubMed 17574069 (Mariotte and the blind spot)
- PubMed 30295065 (Helmholtz ophthalmoscope, 1851)
- PubMed 19640953 (Ikeda, umami, 1908)
- McGurk and MacDonald, Nature 264, 746 (1976)
- Addams 1834 waterfall illusion (Illusions Index; PMC5016818)
- Müller-Lyer 1889 (Wiley Encyclopedia of Cross-Cultural Psychology)
- blind spot filling-in: American Academy of Ophthalmology "Blind Spot" (aao.org) and Li et al. 2014 (PMC4103407)
- motion aftereffect as adaptation: Bach, Visual Phenomena (michaelbach.de/ot/mot-adapt)
確認日: 2026-10-17