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気体の圧力とボイルの法則

1662年、ロバート・ボイルは閉じこめた空気を体積の四分の一まで押し縮め、圧力が約四倍になることを見つけました。

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シリンダーに入った101.3 kPaの空気1 Lです。体積を半分にすると、圧力が二倍になる様子が見られます。

注射器の先を指でふさいで、ピストンを押してみましょう。少しは動きますが、だんだん強く押し返してきます。手を離すと、ピストンはまた飛び出します。中の空気の量も温度も変わっておらず、変わったのは体積だけです。この押し返す力が気体の圧力で、気体が壁の1平方メートルあたりに及ぼす力です。単位はパスカルで、海面でのふつうの気圧1 atmは101.325 kPaです。

圧力はどこから生まれるのか

気体の分子はまっすぐ飛び、容器の壁に当たってはね返ります。はね返るたびに、壁はほんの少し押されます。毎秒、何十億回の何十億倍もの衝突が積み重なり、一定の圧力になります。気体を半分の体積に押し縮めると、壁の各部分に分子が当たる頻度が二倍になるので、圧力は二倍になります。気体を温めると、分子はより強く、より頻繁にぶつかるので、やはり圧力が上がります。もともと実験で見つかった気体の法則は、この粒子の考え方で説明できます。

ボイルの法則

一定量の気体を一定の温度に保つと、圧力と体積は反比例します。つまり P × V は一定です。したがって P₁V₁ = P₂V₂ となります。圧力を二倍にすると体積は半分になり、三倍にすると体積は三分の一になります。PとVのグラフでは、点は双曲線という曲線の上に並びます。代わりにPと1/Vのグラフをかくと、点は直線上に並び、読みとりや確認がしやすくなります。上の実験でグラフを切り替えて、両方を見てみましょう。

ロバート・ボイルがこの関係を発表したのは1662年です。ボイルはJ字形のガラス管の短く閉じた側に空気を閉じこめ、長く開いた側から水銀を注ぎ入れて、水銀の重さで空気を押し縮めました。ボイルの表では、空気は管の48目盛り分から12目盛り分まで押し縮められ、その間に空気にかかる圧力の合計は水銀柱29 2/16インチから117 9/16インチまで上がりました。体積が四分の一になり、圧力は約四倍になったのです。フランスの物理学者エドム・マリオットも、1676年に独立して同じ関係を見つけました。

体の中と水中のボイルの法則

呼吸では、1分間に約20回ボイルの法則が使われています。息を吸うときは、横隔膜と肋骨の間の筋肉が縮んで胸が広がり、肺の体積が増えます。すると肺の中の圧力が外の空気より少し下がり、空気が流れこみます。息をはくときはその逆です。海水では33フィート(約10 m)深くなるごとに約1 atmずつ圧力が増します。空気の量と温度が一定なら、2 atmでは1 atmのときの半分の体積になります。スクーバのレギュレーターは周囲と同じ圧力の空気を供給するため、呼吸するダイバーの肺が単純に水面での体積の半分になるわけではありません。これは気体の法則の例であり、潜水の手引きではありません。

ボイルの法則には仲間がいます。アモントン(1700年ごろ)とゲイ=リュサック(1800年ごろ)は、体積が一定なら圧力がケルビンで表した温度に比例して上がることを見つけ、シャルルは、圧力が一定なら体積が同じように温度に比例することを見つけました。これらをまとめると、理想気体の状態方程式 PV = nRT になります。
ボイルの法則温度と物質量が一定のとき P₁V₁ = P₂V₂
1 atm101.325 kPa
Pと1/Vボイルの法則に従う気体では直線になる
理想気体の状態方程式PV = nRT
  1. 100 kPaで2.0 Lを占める気体があります。同じ温度で0.50 Lまで押し縮めると、圧力はいくらになりますか?
  2. 注射器に13.0 psiの空気が15.0 mL入っています。7.5 mLにしたときの圧力はいくらですか?
  3. 同じ空気が6.5 psiで30.0 mLを占めています。11.0 psiでは何mLになりますか(小数第1位まで)?
  4. ボイルの法則で、一定に保たなければならない二つの量はどれですか?
    • 気体の量と温度
    • 圧力と体積
    • 体積と温度
  5. ボイルの法則でPとVのグラフをかくと…
    • 曲線(双曲線)になる
    • 原点を通る直線になる
    • 水平な直線になる
  6. 粒子の考え方では、気体を押し縮めると圧力が上がるのはなぜですか?
    • 分子が壁のどの部分にもより頻繁に当たるから
    • 分子が大きくなるから
    • 分子が動かなくなるから
  7. ボイルの表では、48目盛り分の空気に水銀柱29 2/16インチの圧力がかかっていました。P₁V₁ = P₂V₂ を使うと、12目盛り分のときの圧力はいくらになるはずですか(小数第2位まで)?
  8. 水深33フィートのダイバーには2 atmがかかります。水面(1 atm)で4.0 Lの風船をそこまで持って行くと、体積はいくらになりますか?
  9. 息を吸うと、肺の体積が増えます。肺の中の圧力は…
    • 外の空気より低くなり、空気が流れこむ
    • 高くなり、空気を押しこむ
    • 変わらない
  10. 1662年に圧力と体積の法則を発表したのは誰ですか?
    • ロバート・ボイル
    • ジャック・シャルル
    • アメデオ・アボガドロ
ポイント
  • 気体の圧力は分子が壁に当たることで生まれます。1 atm = 101.325 kPa。
  • ボイルの法則:物質量と温度が一定のとき P₁V₁ = P₂V₂。
  • PとVのグラフは曲線で、Pと1/Vのグラフは直線です。
  • 呼吸もダイビングもボイルの法則に従います。海水では33フィート深くなるごとに1 atm増えます。
このコースの出典 (8)
  • OpenStax Chemistry 2e (openstax.org/books/chemistry-2e): 1.2 Phases and Classification of Matter (matter, three states, plasma, mass and weight, Moon 1/6, conservation of matter, sand and clouds)
  • 9.2 gas laws (Boyle's law P1V1 = P2V2, syringe 15.0 mL 13.0 psi to 7.5 mL 26 psi, breathing, divers: every 33 ft of sea water adds 1 atm and halves the air volume at 33 ft, Amontons ~1700, Gay-Lussac ~1800, Charles, STP 273.15 K and 101.325 kPa, -273 °C absolute zero)
  • 9.5 kinetic-molecular theory (average kinetic energy proportional to kelvin temperature, KEavg = 3/2 RT, urms = sqrt(3RT/M), N2 at 30 °C 519 m/s, O2 at -23 °C 441 m/s)
  • 10.3 phase transitions (vapor pressure, normal boiling point at 1 atm = 101.3 kPa, Leadville 68 kPa about 90 °C, ΔHvap 44.01 kJ/mol at 25 °C and 40.67 kJ/mol at 100 °C, 1.5 L sweat 3600 kJ, ΔHfus 6.01 kJ/mol, ice at -12 °C staying at 0 °C while melting, CO2 sublimation 26.1 kJ/mol, frost is deposition, heating curve example 135 g ice -15 °C to steam 120 °C = 416 kJ with c ice 2.09, water 4.18, steam 1.86 J/g °C, burner turned up does not raise boiling temperature)
  • NIST Chemistry WebBook phase change data (webbook.nist.gov: ethanol Tfus 159 K, Tboil 351.5 K; nitrogen Tfus 63.3 K, Tboil 77.34 K; oxygen Tfus 54.8 K, Tboil 90.2 K; mercury Tfus 234.31 K, Tboil 629.81 K; CO2 triple point 216.58 K at 5.185 bar, solid vapour-pressure equation Giauque and Egan 1937 giving 194.7 K at 1 atm)
  • USGS Water Science School, Water Density (0.99987 g/cm³ at 0 °C, 1.00000 at 4 °C, 0.95865 at 100 °C; ice about 9% less dense)
  • Britannica, Boyle's law (Robert Boyle 1662, air compressed by mercury; Edme Mariotte 1676)
  • Boyle's 1662 table (48 spaces at 29 2/16 in, 12 spaces at 117 9/16 in of mercury) as reprinted in J. Appl. Physiol. 87 (1999) 1543.

確認日: 2026-10-17