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筋肉とてこ

前腕を水平にして手に4 kgを持つとき、上腕二頭筋は約470 Nで引いています。支えている重さの7倍以上です。

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「力」がオンになっています。赤:上腕二頭筋が引く力。紺:手に持つおもりの重さ。灰色:重心にはたらく前腕の重さ。肘の角度、おもり、上腕二頭筋の付着部を変えて、隅に表示される力を読んでみましょう。

てことしての骨

てことは、支点という固定された点の周りで回転する硬い棒です。てこに加えた力である力点の力が、抵抗となる荷重を動かしたり支えたりします。体では骨が棒、関節が支点です。筋肉が引く力が力点の力で、荷重は動きに抵抗するものすべてです。買い物袋のこともあれば、手足そのものの重さのこともあります。

3種類のてこ

てこは、真ん中に何があるかで分類されます。第1種のてこでは、支点が力点と作用点の間にあり、シーソーのようになっています。うなずく動きがこれにあたります。頭蓋骨が脊柱の上端で揺れ、首の筋肉が後ろから引き、顔の重さが前にかかります。第2種のてこでは、手押し車のように荷重が真ん中にあります。つま先立ちがその例です。足の指の付け根が支点で、ふくらはぎの筋肉がかかとを引き上げ、体の重さがその間にかかります。第3種のてこでは、力点が真ん中にあります。これが前腕です。肘が支点で、上腕二頭筋はそのすぐ前で橈骨を引き、荷重はずっと先の手にあります。

3種類のてこ。オレンジ色の三角形:支点。赤い矢印:力点の力。青い四角形:荷重。1:支点が真ん中(うなずく動き)。2:荷重が真ん中(つま先立ち)。3:力点が真ん中(前腕)。

回転させるはたらきのつり合い

てこが回転するかどうかは、力が物体を回転させるはたらきであるトルクで決まります。トルクは、力と、支点からその力の作用線までの垂直距離との積です。前腕を静止させておくには、上腕二頭筋によるトルクが、下向きに引くおもりによるトルクと等しくなければなりません。物理の例題では次の値を使います。上腕二頭筋は肘から4.00 cmの位置に停止します。前腕の質量は2.50 kgで、重心は肘から16.0 cmの位置にあります。4.00 kgの荷重を肘から38.0 cmの位置で持ち、前腕は水平です。g = 9.80 m/s²とすると、つり合いの式は次のようになります。

F × 0.0400 m = (2.50 kg × 9.80 m/s² × 0.160 m) + (4.00 kg × 9.80 m/s² × 0.380 m) = 3.92 N·m + 14.90 N·m = 18.82 N·m、よってF = 18.82 ÷ 0.0400 ≈ 470 N。

前腕と荷重を合わせた重さは6.50 kg × 9.80 m/s² = 63.7 Nなので、上腕二頭筋は支えている重さの約7.4倍の力で引いていることになります。肘関節にも大きな力がかかります。上腕骨はその差、約407 Nで前腕を押し下げています。模型では付着部の配置が少し異なります。前腕を水平にして手に4 kgを持つと約468 Nと表示されます。上腕二頭筋の力に対する垂直なモーメントアームが、4.00 cmではなく約4.02 cmだからです。

なぜ関節のすぐ近くに付くのか

てこの倍率(機械的有利さ)は荷重を力点の力で割ったもので、てこでは力点の腕の長さを荷重の腕の長さで割った値に等しくなります。前腕では4 cm ÷ 38 cmで、約0.11です。倍率が1より小さいのは損に思えますし、力に関しては実際に損です。その代わりに得るのが距離と速さです。動く距離は腕の長さと同じ比になるので、上腕二頭筋が1 cm短くなると手は約9.5 cm動きます。関節の近くで小さく素早く収縮すると、手が大きく速く動くのです。もし腱が前腕のもっと先に付いていれば、筋肉はより重いものを支えられますが、同じだけ短くなっても手の動く範囲は小さくなります。

「上腕二頭筋の付着部」のスライダーを試してみましょう。教科書の計算では、停止を4 cmから5 cmに移すと、4 kgを持つのに必要な力は約470 Nから約376 Nに下がり、手は筋肉が1センチメートル短くなるごとに約7.6 cmしか動かなくなります。

角度で両方の腕が変わる

肘の角度を変えると、てこの両方の腕の長さが変わります。前腕を水平から下に傾けると、手に持つおもりが肘を通る鉛直線に近づくので、荷重の腕が短くなり、上腕二頭筋に必要な力は小さくなります。腕をまっすぐ下に垂らすと、おもりは前腕に沿って引くので、トルクはほとんど生じません。実際の肘は模型より複雑です。関節が曲がるにつれて回転の中心が少しずれ、筋肉が出せる力はその長さによっても変わります。そのため、ここでの数値は最初の見積もりであり、誰かの腕を測った値ではありません。

支点てこが回転する中心の固定された点。体では関節。
第1種のてこ支点が真ん中。うなずく動き。
第2種のてこ荷重が真ん中。つま先立ち。
第3種のてこ力点が真ん中。前腕と上腕二頭筋。
トルク力 × 支点からの垂直距離。
てこの倍率荷重 ÷ 力点の力 = 力点の腕 ÷ 荷重の腕。前腕では約0.11。
  1. 上腕二頭筋が曲げる前腕は、第何種のてこですか。
    • 第3種
    • 第1種
    • 第2種
    • てこではない
  2. つま先立ちは、第何種のてこですか。
    • 第2種
    • 第1種
    • 第3種
    • どれでもない
  3. 脊柱の上端で頭をうなずかせる動きは、第何種のてこですか。
    • 第1種
    • 第2種
    • 第3種
    • どれでもない
  4. 手に何も持たないとき、前腕を水平に保つには上腕二頭筋はどれだけの力を出す必要がありますか。(前腕2.50 kg、重心0.160 m、停止0.0400 m、g = 9.80 m/s²)
  5. 同じ腕で、今度は0.380 mの位置に2.00 kgの荷重を持ちます。上腕二頭筋に必要な力はいくらですか。
  6. 前腕の重さは無視します。ある筋肉が関節から3.0 cmの位置に停止し、30 cmの位置で3.0 kgを支えています。必要な力はいくらですか。(g = 9.80 m/s²)
  7. 上腕二頭筋が4 cm、荷重が38 cmの位置にある前腕のてこの倍率はいくらですか。(小数第2位まで)
  8. 上腕二頭筋が4 cm、手が38 cmの位置にあるとき、上腕二頭筋が1 cm短くなると手はどれだけ動きますか。
  9. 前腕を水平にして、肘から0.380 mの位置にある4.00 kgの荷重が生むトルクはいくらですか。(g = 9.80 m/s²)
  10. 上腕二頭筋が肘の近くに付いていることで、前腕は何を得ていますか。
    • 手の動きの速さと範囲
    • より小さな筋力
    • より丈夫な肘関節
    • 何も得ていない
  11. 正しいか誤りか:第3種のてこの倍率は、つねに1より小さい。
    • 正しい
    • 誤り
  12. 同じおもりを持ったまま前腕を水平から下に傾けると、上腕二頭筋に必要な力は…
    • 荷重の腕が短くなるので小さくなる
    • 大きくなる
    • まったく変わらない
    • すぐにゼロになる
ポイント
  • 骨はてこ、関節は支点、筋肉が力点の力を生む。
  • 第1種:支点が真ん中。第2種:荷重が真ん中。第3種:力点が真ん中(前腕)。
  • トルク = 力 × 垂直距離。上腕二頭筋は38 cmの位置の4 kgを約470 Nで支える。
  • 前腕のてこの倍率は約0.11ですが、手は筋肉が短くなる距離の約9.5倍動きます。
  • 肘の角度を変えると、てこの腕の長さが変わります。

これは体のつくりとはたらきについての教材です。医学的な助言ではなく、診断や治療に使うものではありません。

このコースの出典 (22)
  • OpenStax Anatomy and Physiology 2e: 10.1 Overview of Muscle Tissues, 10.2 Skeletal Muscle, 10.3 Muscle Fiber Contraction and Relaxation, 10.4 Nervous System Control of Muscle Tension, 10.5 Types of Muscle Fibers, 10.7 Cardiac Muscle Tissue, 10.8 Smooth Muscle, 11.1 Interactions of Skeletal Muscles, Their Fascicle Arrangement, and Their Lever Systems, 11.2 Naming Skeletal Muscles (openstax.org/books/anatomy-and-physiology-2e)
  • OpenStax College Physics 2e, 9.6 Forces and Torques in Muscles and Joints (openstax.org/books/college-physics-2e)
  • OpenStax Biology 2e, 38.4 Muscle Contraction and Locomotion (openstax.org/books/biology-2e)
  • StatPearls, NCBI Bookshelf, NIH: "Physiology, Muscle" (NBK532258)
  • "Histology, Muscle" (NBK537195)
  • "Physiology, Skeletal Muscle Contraction" (NBK559006)
  • "Anatomy, Shoulder and Upper Limb, Biceps Muscle" (NBK519538)
  • "Triceps Muscle" (NBK536996)
  • "Arm Muscles" (NBK554420) (ncbi.nlm.nih.gov/books)
  • NIH NIAMS "Healthy Muscles Matter" and "Learning About Muscles" (niams.nih.gov)
  • LibreTexts Physics, Body Physics (Davis)
  • 6.2 Body Levers (phys.libretexts.org)
  • 63.7 N held
  • ratio 7.38
  • joint 406.7 N
  • forearm only 98.0 N
  • 2 kg 284.2 N
  • 5 cm insertion 376.3 N
  • 3 kg at 30 cm on 3 cm 294.0 N
  • 4/38 = 0.105
  • 38/4 = 9.5
  • 38/5 = 7.6.

確認日: 2026-10-18