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屈折と全反射

ダイヤモンド内部の光は、表面に当たる角度が法線から24.4°以内の場合にしか外へ出られません。これがダイヤモンドのきらめきにつながります。

光が曲がる理由

水の入ったコップに差したストローは水面で折れたように見え、水槽の魚は同時に二か所にいるように見えることがあります。これは屈折、つまり光が異なる物質へ進むときに向きを変える現象によるものです。OpenStaxはその原因を、光の速さが変わるからだと説明しています。光は物質中の原子と相互作用するため、ガラスや水の中では空気中より遅く進みます。遅くなる度合いを表すのが屈折率n = c/vです。cは真空中の光速、vはその物質中の光速を表します。光がcより速くなることはないので、nは常に1以上です。

物質屈折率n光速(× 10⁸ m/s)
空気(0 °C、1 atm)1.000293約3.00
氷1.3092.29
水1.3332.25
ポリスチレン1.492.01
クラウンガラス1.521.97
フリントガラス1.661.81
ジルコン1.9231.56
ダイヤモンド2.4191.24

速さが変わるとなぜ方向も変わるのでしょうか。OpenStaxは芝刈り機で説明しています。舗装路から芝生へ斜めに押し進めると、先に芝生に入った車輪が減速し、もう一方はまだ舗装路上にあるため、芝刈り機は境界に垂直な方向へ向きを変えます。芝生から舗装路へ戻ると、先に出た車輪が加速し、垂直な方向から離れるように曲がります。光も同じです。遅く進む物質に入ると法線に近づき、速く進む物質に入ると法線から離れます。経路は正確に逆向きにもたどれます。また、境界に法線に沿って正面から当たる光は、曲がらず直進します。

スネルの法則

正確な規則は屈折の法則、別名スネルの法則で、n₁ sin θ₁ = n₂ sin θ₂です。どちらの角度も法線から測ります。OpenStaxによると、名称はオランダの数学者ウィレブロルト・スネル(1580年から1626年)に由来しますが、イブン・サフルが984年にすでに発見し、『On Burning Mirrors and Lenses』で用いていました。OpenStaxのある例では、空気から物質へ30.0°で入った光が22.0°で進みます。このときn₂ = sin 30.0° ÷ sin 22.0° = 1.33で、水の屈折率です。別の例では、ダイヤモンドに30.0°で入った光は11.9°まで曲がります。速さの変化が大きいほど、向きの変化も大きくなります。

空気から水へ入る光は法線に近づきます。水のほうが屈折率が大きいため、θ₂はθ₁より小さくなります。
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上が空気、下が水です。光線の向きを変え、スネルの法則で求めた角度を読み取りましょう。次に「入れ替え」を押して水から空気へ光を送り、臨界角を超えるまで角度を大きくしてみましょう。

全反射

水から空気へ進むときのように、光が遅い物質から速い物質へ入ると、法線から離れる向きに曲がり、屈折角は入射角より大きくなります。入射光線をさらに傾けると、屈折光線は表面に近づきます。ある角度、臨界角θcでは90°となり、表面に沿って進みます。それを超えると光は外へ出ず、すべて内側へ反射します。OpenStaxはこれを全反射と呼び、θc = sin⁻¹(n₂/n₁)と表しています。この式が使えるのはn₁ > n₂の場合だけです。水から空気へのθcは48.6°、ポリスチレンでは42.2°、ダイヤモンドではわずか24.4°です。逆に空気から水へ進む場合、全反射は起こりません。

全反射は銀のコーティングを必要としない完全な鏡として働き、多くの用途があります。光ファイバーでは、細いガラスの芯に入った光が臨界角を超える角度で側面に当たり続けるため、何度も反射しながら曲がったファイバーに沿って進みます。屈折率の小さい被覆であるクラッドがあるので、ファイバー同士が触れても光は外へ漏れません。OpenStaxによると、現在では電話やインターネットの通信の大部分が、このようなファイバーを通るレーザー光で運ばれています。また、内視鏡のファイバーの束により、医師は体内を観察できます。双眼鏡には鏡の代わりに全反射するプリズムが使われます。ダイヤモンドでは臨界角が小さいため光が内部に閉じ込められ、何度も反射して限られた場所から出ていきます。これがきらめきです。

  1. 水の屈折率はn = 1.333です。c = 3.00 × 10⁸ m/sを使い、水中の光速を10⁸ m/s単位で求めましょう。小数第2位まで答えてください。
  2. 光が空気から物質へ30.0°で入り、22.0°に屈折します。この物質の屈折率はいくらですか?小数第2位まで求めましょう。
  3. 光が空気からクラウンガラス(n = 1.52)へ45°で入ります。屈折角はいくらですか?小数第1位まで求めましょう。
  4. 水(n = 1.333)から空気へ進む光の臨界角はいくらですか?小数第1位まで求めましょう。
  5. ダイヤモンド(n = 2.419)から空気へ進む光の臨界角はいくらですか?小数第1位まで求めましょう。
  6. 光が水から空気へ斜めに進むと、どの向きに曲がりますか?
    • 法線から離れる
    • 法線に近づく
    • まったく曲がらない
    • 毎回水の中へ戻る
  7. 全反射が起こり得るのは、光がどのように進む場合ですか?
    • ガラスから空気へ
    • 空気から水へ
    • 空気からガラスへ
    • 空気からダイヤモンドへ
  8. 光線が法線に沿って水面に正面から当たります。どうなりますか?
    • 曲がらずまっすぐ通過する
    • 表面に近づく向きに曲がる
    • 全反射する
    • 直角をなす二本の光線に分かれる
  9. 光ファイバーの中に光を閉じ込めるのは何ですか?
    • 芯の表面での全反射
    • 銀のコーティング
    • 回折
    • ファイバーの縁での光の吸収
  10. ダイヤモンドの屈折率はn = 2.419です。空気から30.0°で光が入るとき、屈折角はいくらですか?小数第1位まで求めましょう。
ポイント
  • 光の速さは物質によって変わり、n = c/vで表されます。
  • スネルの法則:n₁ sin θ₁ = n₂ sin θ₂。角度は法線から測ります。
  • 遅く進む物質へ入ると法線に近づき、速く進む物質へ入ると法線から離れます。
  • n₁ > n₂のとき、θc = sin⁻¹(n₂/n₁)を超えると全反射します(水48.6°、ダイヤモンド24.4°)。
このコースの出典 (16)
  • OpenStax College Physics 2e (openstax.org/books/college-physics-2e): 25.2 The Law of Reflection (θr = θi, diffuse vs mirror reflection, image as far behind the mirror)
  • 25.3 The Law of Refraction (Roemer 1676 data -> 2.26 × 10⁸ m/s, about 25% low; Michelson rotating mirrors with a fixed mirror 35 km away, 0.04%; c = 2.99792458 × 10⁸ m/s; n = c/v; Table 25.1 air 1.000293, water 1.333, ice 1.309, crown glass 1.52, flint 1.66, polystyrene 1.49, zircon 1.923, diamond 2.419; Snell's law; 30.0° -> 22.0° gives 1.33; air to diamond 30.0° -> 11.9°; zircon 1.56 × 10⁸ m/s; Ibn Sahl 984; Snell 1580 to 1626; lawn-mower analogy)
  • 25.4 Total Internal Reflection (mirror more than 90%; θc = sin⁻¹(n2/n1); polystyrene 42.2°, water 48.6°, diamond 24.4°; fibre optics, cladding; corner reflectors on bicycles and on the Moon; binoculars)
  • 25.5 Dispersion (Kamal al-Din al-Farisi 1267 to 1319, camera obscura and a water-filled glass vessel; Theodoric of Freiberg; Ibn al-Haytham; about six rainbow colours; Table 25.2 n at 660/610/580/550/470/410 nm; violet bent most; rainbow seen looking away from the Sun; secondary rainbow from two reflections; lasers disperse little)
  • 25.6 Image Formation by Lenses (ray tracing rules, P = 1/f in diopters, 1/do + 1/di = 1/f, m = −di/do, 0.750 m object and f = 0.500 m -> 1.50 m and m = −2.00, magnifier do 7.50 cm -> di −30.0 cm and m = 4.00, Table 25.3 three cases)
  • 26.1 Physics of the Eye (cornea and lens act as one thin lens, most bending at the cornea, cornea n 1.38, lens-to-retina 2.00 cm, near point 25 cm, power 50.0 D to 54.0 D, hair 1.20 × 10⁻² cm at 60.0 cm)
  • 27.3 (Young 1801)
  • NASA science.nasa.gov/eclipses/geometry (umbra, penumbra; typical umbral path may be less than 50 miles wide, penumbra a thousand miles or more) and nasa.gov image article Diagram of Umbra and Penumbra (umbra shrinks, penumbra grows away from the Sun)
  • NASA Visible Light page (Newton 1665 prism experiment, 380 to 700 nm)
  • Royal Society, Fara 2015 commentary on Newton (1672) New Theory about Light and Colours (royalsocietypublishing.org/rsta/article/373/2039/20140213)
  • NIST Meter page (Evenson group 299 792 456.2 ± 1.1 m/s; 1983 definition fixes c = 299 792 458 m/s) and NIST J. Res. 1972 measurement (tf.nist.gov/general/pdf/527.pdf)
  • APS News July 2010, Fizeau (Galileo lanterns; Roemer 1676; Fizeau 1849, 313 300 km/s, about 5% high)
  • Wikipedia Fizeau's measurement (8633 m, 720 notches, 25.2 turns per second -> 313 274 304 m/s, 4.5% high) and Speed of light (Galileo proposal 1638; Foucault 1862 298 000 ± 500 km/s, −0.60%; Michelson 1926 299 796 ± 4 km/s)
  • Baez and DESY "How is the speed of light measured?" (same table)
  • NASA Moon Fact Sheet (mean distance 384 400 km)
  • IAU 2012 astronomical unit 149 597 870 700 m.

確認日: 2026-10-17