微積分の出発点となった二つの問い
曲線y = x²上の(1, 1)と(2, 4)を通る直線の傾きは3です。二つ目の点を(1.5, 2.25)に動かすと、傾きは2.5に下がります。
直線の傾きは簡単に求まります
直線では、どこでも同じ割合で値が変わります。f(x) = −2x − 3では、右へ1進むたびにyが2下がるので、傾きはどの点でも−2です。g(x) = (1/2)x + 1では一歩ごとにyが半分だけ増え、h(x) = 2ではyが変わらないので傾きは0です。OpenStaxの極限の章では、変化率の節をこの三つの直線から始めています。変化率が一つの数で表せる場合を示すためです。
次にk(x) = x²を見ます。グラフは左から急に下がり、原点付近で平らになり、右へ行くほど急に上がります。変化の速さを一つの数で表すことはできません。傾きは場所によって違うからです。そこで「曲線上のある点での傾きをどう求めるか」という接線の問題が生まれます。その点で曲線に接する直線、つまり接線の傾きを求めたいのですが、既知の点は一つしかありません。傾きの計算には二点が必要です。
割線を接線に近づけます
曲線上にもう一つ点を取れば計算できます。曲線上の二点を通る直線を割線といい、その傾きはm = (f(x) − f(a))/(x − a)です。f(x) = x²、a = 1の場合、(2, 4)を通る割線の傾きは(4 − 1)/(2 − 1) = 3です。(1.5, 2.25)を通るなら(2.25 − 1)/0.5 = 2.5、(1.25, 1.5625)を通るなら2.25です。二つ目の点を(1, 1)へ近づけると、割線はある直線へ向きを変え、傾きは2に近づきます。その直線が接線で、傾きは2です。
同じ方法で物理の問いにも答えられます。OpenStaxでは64フィートの高さから石を落とし、t秒後の高さをs(t) = −16t² + 64としています。ある時間区間の平均速度は、高さの変化を時間の変化で割った値です。[0.49, 0.5]では毎秒−15.84フィート、[0.5, 0.51]では−16.16です。t = 0.5での瞬間速度はその間にあるはずで、区間をさらに縮めると−16に近づきます。平均速度は割線の傾き、瞬間速度は接線の傾きです。
面積を求める問題
もう一つの問いは面積です。x = 0からx = 3まで、f(x) = x² + 1のグラフとx軸の間の面積はいくらでしょうか。上辺が曲線の図形には、そのまま使える幾何の公式がありません。それでも長方形で見積もれます。[0, 3]を幅1の三つの区間に分け、それぞれ左端の曲線の高さを使います。高さ1、2、5の長方形の面積は1、2、5なので、合計は8です。長方形を細くするほど曲線に沿いやすくなります。幅を限りなくゼロに近づけたときに面積の和が近づく値が、正確な面積です。
どちらも最後は同じです。計算できるもの、つまり割線の傾きや長方形の面積の和を計算し、間隔をゼロに近づけたときどうなるかを考えます。これを極限を求めるといいます。接線の問題は微分法と導関数へ、面積の問題は積分法と積分へと発展します。このコースでは極限そのものを学び、続く二つのコースの土台を固めます。
ドラッグで回転、スクロールまたはピンチで拡大・縮小。
- f(x) = x²の(1, 1)と(3, 9)を通る割線の傾きは?
- f(x) = x²の(1, 1)と(1.25, 1.5625)を通る割線の傾きは?
- f(x) = x²の(1, 1)と(1.1, 1.21)を通る割線の傾きは?
- (1, 1)に近づく割線の傾きは3、2.5、2.25、2.1です。接線の傾きはいくらだと考えられますか?
- 2
- 0
- 1
- 3
- s(t) = −16t² + 64のとき、[0.49, 0.5]での平均速度は毎秒何フィートですか?
- 同じ石について、[0.5, 0.51]での平均速度は?
- この二つの平均速度から、t = 0.5での瞬間速度として最も適切な予想は?
- −16 ft/s
- −15.84 ft/s
- 0 ft/s
- −32 ft/s
- [0, 3]でf(x) = x² + 1の下の面積を、右端の高さf(1)、f(2)、f(3)を使った幅1の三つの長方形で見積もりましょう。
- 導関数につながるのはどちらの問題ですか?
- 接線の問題
- 面積を求める問題
- どちらも同じようにつながります
- どちらでもありません
- 割線が通るのは?
- 曲線上の二点
- 曲線上のちょうど一点
- 原点
- 曲線上の点は通りません
- 接線の問題:曲線のある点での傾きを求めます。
- 割線の傾きは(f(x) − f(a))/(x − a)です。xをaに近づけると、接線の傾きに近づきます。
- 平均速度は割線の傾き、瞬間速度は接線の傾きです。
- 面積の問題:細い長方形の面積の和が曲線の下の面積に近づきます。
- どちらの答えも極限から得られます。
このコースの出典 (5)
- OpenStax, Calculus Volume 1 , chapter 2 Limits: 2.1 A Preview of Calculus (tangent problem and area problem; secant slopes through (1, 1) on f(x) = x² with (2, 4) giving 3 and (3/2, 9/4) giving 2.5; rock s(t) = −16t² + 64 with average velocities −15.84 and −16.16 near t = 0.5; three rectangles under x² + 1 on [0, 3] giving 8: openstax.org/books/calculus-volume-1/pages/2-1-a-preview-of-calculus)
- 2.2 The Limit of a Function ((x² − 4)/(x − 2) → 4 at 2, (sin x)/x → 1 at 0 from a table, sin(1/x) has no limit at 0, one-sided limits of |x − 2|/(x − 2), infinite limits and vertical asymptotes, the formal definition appearing only in the late 19th century: .../pages/2-2-the-limit-of-a-function)
- 2.3 The Limit Laws (sum, difference, constant multiple, product, quotient, power and root laws; direct substitution; factoring and rationalizing 0/0 forms; squeeze theorem: .../pages/2-3-the-limit-laws)
- 2.4 Continuity (three conditions; removable, jump and infinite discontinuities; Intermediate Value Theorem: .../pages/2-4-continuity)
- 2.5 The Precise Definition of a Limit (.../pages/2-5-the-precise-definition-of-a-limit).
確認日: 2026-10-17