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正規曲線

ケトレーの胸囲5,738件は平均値39.83インチ、標準偏差2.05です。この二つの数による正規曲線は40インチの人数を1,102人と予測し、実際の表は1,079人です。

身長、試験得点、繰り返し測定の誤差など、多くの測定量は同じ釣鐘型に集まります。中央付近が多く、両端へ行くほど少なく、左右が鏡のように対応します。この形を表す滑らかな曲線を正規曲線といい、それに従う変数は正規分布に従うといいます。統計で最もよく使われるモデルです。

二つの数で曲線が決まる

正規曲線は二つの数で決まります。平均値μが山の位置を、標準偏差σが幅を決めます。OpenStaxではX ~ N(μ, σ)と書きます。μを変えると形を保ったまま軸に沿って移動し、σを変えると伸び縮みします。σが大きいほど低く広い釣鐘になるのは、曲線の下の全面積が必ず1だからです。μを中心に対称なので、平均値、中央値、最頻値はすべて同じです。μ − σとμ + σでは上に凸から下に凸へ変わり、図からσを読み取る手掛かりになります。

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ケトレーの胸囲に当てはめた正規曲線N(39.83, 2.05)です。μのスライダーで左右に移り、σで幅が変わります。「塗る範囲」を「xより左」にしてグラフをドラッグすると、色付き面積が胸囲x未満の兵士の割合を示します。

面積が割合を表す

相対度数のヒストグラムでは、ある範囲に入る値の割合を、その範囲の棒の面積で表します。正規曲線も同じです。二つの値の間で曲線の下にある面積は、その範囲の母集団の割合であり、無作為に選んだ一つの値がそこに入る確率でもあります。対称なのでμより左の面積はちょうど0.5です。ほかの範囲は表や計算機で求めます。実験画面では計算してパネルに表示します。

ケトレーの胸囲5,738件(棒)と、同じ平均値、標準偏差を持つ正規曲線(赤)です。
背景この曲線は計算の近道として見つかりました。1700年代、ロンドンの数学者アブラーム・ド・モアブルは、賭け事をする人から確率計算を頼まれ、コイン100回で表が60回以上出る確率のように、多数の二項確率を手計算で足す問題に直面しました。回数が増えると二項分布の棒が滑らかな曲線に近づくことに気付き、1733年に式を求めました。1世紀後、ベルギーの天文学者アドルフ・ケトレーは曲線を賭け事や天体から人間へ広げました。1846年、1817年の資料から写したスコットランド民兵5,738人の胸囲を公表し、釣鐘によく従うことを示しました。「平均人」の考えはこうした曲線に基づきます。後にスティーヴン・スティグラーが原資料と照合し、転記ミスを見つけました。訂正後の44インチの人数は92人でなく168人で、この点の曲線との差はほぼ解消されます。

法則ではなくモデル

現実のデータが完全な正規分布になることはありません。胸囲は整数インチですが曲線は滑らかで、曲線の裾はゼロに届かないまま続く一方、胸囲には最小値と最大値があります。度数も曲線の周りで上下します。同じ平均値と標準偏差の曲線が、考えている問いに十分よく合う場合に「ほぼ正規分布」と呼びます。従業員数のように偏りのあるデータはほぼ正規分布とはいえず、正規曲線で求めた答えは大きく外れることがあります。

正規分布対称な釣鐘型の分布N(μ, σ)
μ平均値:山の位置を決めます
σ標準偏差:釣鐘の幅を決めます
全面積ちょうど1
aからbの間の面積aからbの間に入る値の割合(確率)
ド・モアブル、1733年コインの表の回数の近似として曲線を見つけました
  1. 正規曲線の形を変えず左右に動かす数はどれですか?
    • μ
    • σ
    • n
    • 面積
  2. σを二倍にすると、山の高さはどうなりますか?
    • 二倍になる
    • 半分になる
    • 変わらない
    • 1になる
  3. 正規曲線全体の下の面積はいくつですか?
  4. 平均値より左の面積はいくつですか?
  5. ケトレーの胸囲で39、40、41インチの割合は?(5,738人中1,073 + 1,079 + 934人)百分率で小数第1位まで。
  6. 37インチ以下の兵士は何人でしたか?(3 + 18 + 81 + 185 + 420)
  7. ド・モアブルが曲線の式を見つけたのは何年ですか?
    • 1654
    • 1733
    • 1846
    • 1954
  8. 正規分布の平均値、中央値、最頻値はどうなりますか?
    • すべて等しい
    • 平均値が最大
    • 中央値が最大
    • 関係がない
  9. 曲線が上に凸から下に凸へ変わるのはどこですか?
    • μ
    • μ ± σ
    • μ ± 3σ
    • どこにもない
  10. 飲食店の従業員数は右に裾が長い分布です。正規曲線の面積を使うべきですか?
    • はい、いつでも使える
    • いいえ、ほぼ正規分布とはいえない
    • 平均値だけならよい
    • 3Dの場合だけ
ポイント
  • 正規曲線はμ(中心)とσ(幅)で決まる対称な釣鐘型で、全面積は1です。
  • 二つの値の間の曲線の下の面積は、その間に入る値の割合です。
  • 現実のデータは、よくても「ほぼ正規分布」です。まず形を確かめます。
このコースの出典 (7)
  • OpenStax, Introductory Statistics 2e by Barbara Illowsky and Susan Dean (, per the page notice on 2026-10-17): 2.2 frequency tables, relative and cumulative frequency, frequency polygons (calculus final test scores 5, 10, 30, 40, 15; ages of US presidents at inauguration in six classes)
  • the 100 soccer player heights, the 50 students' books, the 25 classmates' weekend video game hours and the 22 New York restaurant staff counts (openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/2-2-histograms-frequency-polygons-and-time-series-graphs)
  • 6.1 the standard normal distribution, z-scores, the empirical rule, X ~ N(5, 6)
  • heights of Chilean males aged 15 to 18 N(170, 6.28) for 2009 to 2010 and N(172.36, 6.34) for 1984 to 1985, SAT verbal 2012 N(496, 114) with 1,664,479 test takers, Jerome N(16, 4) (openstax.org/books/introductory-statistics-2e/pages/6-1-the-standard-normal-distribution)
  • De Moivre and the normal approximation to coin flips: D. Lane, Online Statistics Education, 7.2 History of the Normal Distribution (stats.libretexts.org, Introductory Statistics (Lane) 7.2)
  • EBSCO Research Starters, "De Moivre Describes the Bell-Shaped Curve" (1733)
  • Quetelet's chest measurements of 5,738 Scottish militiamen (Quetelet 1846, from an 1817 source; Stigler 1986 corrections): R package HistData, ChestSizes and ChestStigler (vincentarelbundock.github.io/Rdatasets/doc/HistData/ChestSizes.html).

確認日: 2026-10-17